円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

☆『小倉百人一首』・その106

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☆『小倉百人一首』・その106

 

 99番目です。後鳥羽院(ごとばいん)の作品です。鎌倉幕府と対峙して承久の乱

 

を起こしたが一敗地にまみれて隠岐の配流されたお方でした。この歌は承久より随分

 

と前の時分に詠まれたものだそうです。ですが、そんな波乱の人生を持った人物です

 

から出会う人々を介して人間という存在を考えるにおいては随分と深いものがあった

 

のでしょう。

 

 このお方、大変な多種多芸であったとある本に書いてありましたから、それだけに

 

きっと、辛抱を求められる人間的な付き合いなんかは何ともじれったくて歯がゆく

 

て、面倒くささが際立ったのではないかと私は思いやるのです。

 

 「人もをし=人も惜しみ=人も愛おしみ」です。

 

 人もをし

 

 人もうらめし

 

 あぢきなく

 

 世を思ふゆゑに

 

 物思ふ身は

 

 解説です。

 

 「人を愛おしく思ったり恨んでみたりと、あまりにも人間的なことばかりで一喜一

 

憂する味気のない世の中だ。それゆえにそれにこだわって鬱々としているこの自分」

 

が哀れだ、もっと広やかで心栄えする人格でありたいものだ、と反省するのでした。

 

 順番とイメージです。

 

 ”99=救急、護当番〔後鳥羽をもじって〕 人もをし…物思ふ身は”、哀れだだ

 

がね、面倒くさいことだがだがね、考えなければならない身なのだ、私の立場はだ。

 

とて、苦悶悩みの院見ては、やんごとなき身のお姿に、さてもお辛さあるまじと、視

 

線をそらし熱くなる、目頭拭うあなたも貴人、お気の毒とて気遣うあなた、御側に侍

 

る殿上人よ。

 

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