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☆『小倉百人一首』・その104

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☆『小倉百人一首』・その104

 

 97番目です。権中納言定家(ごんちゅうなごんさだいえ、通称ていか)、この

 

「百人一首」の選者ですね。本人が我が一首として選んだ歌ですから自信作なのでし

 

ょう。

 

 これも「本歌取り」で、「松帆の浦に…夕凪に藻塩焼きつつ」は「万葉集」の長歌

 

にあるものです。もちろんこれは男性の歌でしたが、定家さんは女性の心情として作

 

り変えています。技巧の見事さは流石ですね、感心します。

 

 来ぬ人を

 

 まつほの浦の

 

 夕なぎに

 

 焼くや藻塩の

 

 身もこがれつつ

 

 解説です。

 

 「いつまで待っても来ない人、つれない人を待っている、そんな私の身も心をも、

 

松帆の浦の夕凪の、藻塩焼く火が焦がすのよ」って、焦がれる女の心根を、語れるあ

 

なたは今世の定家となりぬるや。

 

 順番とイメージです。

 

 ”97=苦難、って言えって〔定家をもじって〕 来ぬ人を…”来ぬ人を、焦がれ

 

焦がれつなお待ちぬ、宵待ち草のやるせなさ、かみ締め行くも夢路かな、恋うなら来

 

いと願ったが、届かぬわけも夢路ゆえ、いいえいいわよもういいと、恋うる思いを断

 

ち切るとてか、家事雑事へと精出すが、いつしか手動きとどまりて、ふと口出ずるた

 

めいきよ、…と、女心を察しやる、今世の夢路か定家、あなたなり。

 

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