31 May 2010
☆『小倉百人一首』・その25
18番目ですね。作者は藤原敏行朝臣という和歌の名手の割りに一般にはあまり知
られていない人ですが、歌は有名ですね。例の「三十六歌仙」の一人でもあります。
「住のえ」は「住みの吉(え)」であり「住吉」の古い言い方ですね。岸にかかる
枕詞です。現在の大阪の住吉神社の辺りを指すそうです。また、「岸に寄る」と「よ
る(夜)さへや」とが連れ立って「夢の通い路」に絡めさせているのですね。「よく
らむ」は避(よ)けるらしい、ということです。
住の江の
岸に寄る波
よるさへや
夢の通い路
人目よくらむ
解説です。
「住の江の岸に寄り来る波のように、夜半にさえ出て私の夢路に来てくださいよ人
目はないのだから」ですね。
さて順番ですが、”18=嫌、ね敏行、住の江の…”というのはどうでしょう。