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☆『曇りなき 心の月を先立てて 浮世の闇を 照らしてぞ行く』  伊達政宗(辞世の歌)

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☆『曇りなき 心の月を先立てて 浮世の闇を 照らしてぞ行く』 伊達政宗(辞世の歌)

 

 奥州仙台藩のご存知、独眼竜伊達正宗さんが己の死を知って詠んだものと伝えられ

 

ている言葉です。

 

 死を目の前にした人物の辞世の歌、ということですが、それにしては少々妙な文言

 

ですので、私は、「このような心構えで煩雑な浮世を生き抜いて行きなさい」、と言

 

う警句の意味合いを込めて係累の人々に残した歌なのだろうと捉えております。

 

 「曇りなき心の月を…」とは、邪念を持たずに虚心坦懐な心境で生活していきなさ

 

い、というのですね。「塵心(じんしん、つまり心の汚れ)を去って浄心(じょうし

 

ん、清い心)へ」と進みなさい、と言うのです。

 

 雲霞(うんか)が漂う浮世ですから、進むべき道筋を的確に見定めて辿(たど)り

 

行くには純粋な清い心が必要だ、我が心も汚れていては辻々角々で判断を間違いやす

 

い、と言うことですね。邪欲がうごめく人間社会に在って、私たちが率先して人のた

 

め社会のための浄化を夢見て希望を持つなら、その献身の心が望むべき世界へと導く

 

明かりとなるのではないだろうかと思うのです。

 

 正宗さんは、隻眼の自分を疎む母親との確執から実の弟を死に追いやらねばならな

 

かった過去を持っております。戦国武将の習いで、戦略上から叔父の追放等もやって

 

おります。人質に取られた父親をみすみす見殺しにせざるを得ないこともありまし

 

た。徳川家康や豊臣秀吉との長い間の駆け引きもよく知られているところです。

 

 松島に禅宗の瑞巌寺を建立するなど仏教への帰依が深い正宗さんです。永眠するに

 

当たり、仏弟子としての心境から現世での反省を込めて我が子孫への訓示を述べたの

 

ではないでしょうか。

 

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