円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

☆ ”品格”を身に備えるにはどうしたら良いかとお悩みの方へ!その20。

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☆ ”品格”を身に備えるにはどうしたら良いかとお悩みの方へ!その20。

 

・『君子は独(ひとり)を慎む』

 

 君子というものは、他人の見ていないところでもその行いには慎みがある、という

 

ことですね。兎角、人間というものは、他人の目がなければズボラにしていがちなも

 

のです。

 

 ですが、リラックスするなといっているのではないようですから、例えば、男性に

 

とっては真夏の夜に風呂上りの後の下着のままで飲むビールの美味いことといったら

 

ありませんが、このぐらいは『…独り…』の訓戒に反してはいないでしょう。でも、

 

立小便はダメですね、まともに抵触するでしょう。これはずい分と気持ちがよい(失

 

礼)ものですが、たとえ人目のない藪陰での仕草であってもいけません、と孔子さん

 

なんかは咎めますでしょうね。〔女性の方にお詫びしながらこの文章を綴っておりま

 

す〕

 

 然し、私は”慎む”という概念に少々の抵抗がありますのです。「慎み深い」のは

 

一つの美徳とされてはいますが、これは「自分を厳しく律する」というのとある意味

 

において道義です。自分の行動にタガを嵌めて身を厳しく慎まねばいけない、とする

 

思いの背景には、人間というものは本質的にはそうではないのだから、敢えて厳しく

 

振る舞おうとしなければ醜い姿を晒すことになる、という思考が存在していますので

 

す。

 

 つまり、その立ち居振る舞いには無理がある、ということですね。無理強いしなけ

 

れば自律的で慎みのある人物ではいられないことになってしまいます。無理がある行

 

動には必ず綻びが出てきます。いわゆる”ボロが出る”のです。

 

 ではどうしたらよいのか、ということですが、道理に沿った生き方をしていれば問

 

題はありませんのです。

 

 でも、私が道理、道理と言うのはいいが、具体的にはどうしたら良いのかさっぱり

 

見えてこない、とのお声が読者の一部の方々から聞こえてきそうな気がしますので蛇

 

足ではありますが、この辺のところをちょっと述べておきましょう。

 

 明治時代の文豪だった皆さんご存知の夏目漱石さんが、ご自分の随筆の中でこのよ

 

うな言葉を残しておられます。曰く、「気の趣くままに行動し、則を越えず」。その

 

含意は、「日々の生活では気持ちの望むに任せて行動していよう。分別のある人間と

 

してやってはいけない事柄だけは確りと自分に律していれば良いのだから、後は心の

 

求むるまま身を委ねることにするのだ。折角の人生なのだから」ということです。

 

 これは名言でしょう。至言と言っても過言ではありません。漱石さんは、自分の身

 

に無闇な足かせをつけないほうが良いと言っているのです。「慎み」はもちろん大事

 

ですが、反社会的で非人道的な事柄にのみ、それを持ち込めば良いのです。それ以外

 

には大らかにしているべきなのです。人々が人生を謳歌するような行動を望むのも道

 

理の内なのですからね。気楽に楽しく生きていたいのも理に適っているのです、絶対

 

に。

 

 その反対で、自分自身に厳格な人はそのご家族や身近な人々へも厳しく当たりがち

 

です。そうなると、そこにはしばしば悲劇が生まれるものです。悲惨な事件が生じる

 

場合があるものですから、このことにつき私の老婆心が蠢くのです。例えばよくある

 

話として、厳格な父親の元で育った子供が不幸な人生を送ることになってしまった事

 

例が世の中、後を絶ちませんものです。

 

原口風君子論

 

 『程ほどの慎みでも君子になれるなり』

 

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