円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

☆ ”品格”を身に備えるにはどうしたら良いかとお悩みの方へ!その10の二度目。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

☆ ”品格”を身に備えるにはどうしたら良いかとお悩みの方へ!その10の二度目。

 

・『君子蕩蕩(とうとう)として小人戚戚(せきせき)たり』の続きです。

 

 これは余談になりますが、”修行”と称してお寺や座禅道場でさーやるぞやるぞ、

 

と身を構えてやるようなものと、私の採っている”日常禅(私の造語です)”とを並

 

べて例えるなら、心身の鍛錬のためとして柔道場や剣道場通いをしている子と日々、

 

自由闊達に飛んだり跳ねたりして遊び回っている童との違いのようなものです。

 

 その親御さんがどちら側を良しとして我が子に勧めるかは修身法の好みの問題でし

 

ょう。言ってみれば、前者は孔子さんや孟子さんの思想に範を求める人が望みそうな

 

ことですね。そうではなく、後者を選ぶ側は老子さんと荘子さんを心の友としている

 

ような人なのではないでしょうか。いや、これは言わずもがなのことですね。余計な

 

事を言ってしまいました。

 

 でもですね、目先を変えて言いますが、ユニホームを着なければ野球が出来ないわ

 

けでもないのですし、競技場のトラックでなければ駆けっこの練習が出来ないわけで

 

もないのです。”物の道理”に疎い人は兎角、形から入ることを考えがちです。そう

 

いった方は野球道具を揃えないと野球は出来ないものと思うのです。そうしてまた、

 

車や人が行き来しないところでないと走れないものと決め付けるのですね。往来の少

 

ない早朝や遊歩道での訓練などは、何やかやと障害を言い立てて怠るのです。

 

 ここで私の申したいことは、日々の遊びの中からでも志のある少年は様々な事を学

 

び得るものだ、ということです。それと同じように大人の私たちも日常的な常住坐臥

 

を心の道場と捉えて、日々に心身の研磨を心掛けたいもの、と思うのです。

 

 深山幽谷や由緒ある寺社仏閣での修行で得られた心境なんてものは、必ず俗界に戻

 

った途端に雲散霧消してしまいます。なぜなら、空気が澄んでいるところで呼吸をし

 

ていれば心肺が活き活きとなるのは当然のことですし、そこに何年居たところで都会

 

地の汚れた空気への耐性が出来るわけではないのですから、一見には体力が発達した

 

ように思えますが、それは単に弱っていた身体が”回復”しただけなのであって、身

 

体力の増強になっていることにはならないのです。従って、人里に戻ってしまえば元

 

の木阿弥となってしまうのは自明の理なのですね。この”道理”は心理や精神面上の

 

ことに置き換えても同じなのです。

 

 そんなものとは反対に、市井の中に入り込んで人間社会がかもし出す精神的塵芥に

 

真正面から取り組み行う研鑽の方が遥かに、その成果の身への沁み込みは早くて大き

 

いものなのです。

 

 余談ですが、彼の御釈迦さんも市井の中こそ解脱の場なり、と言っているのです。

 

山野での難行苦行に6年間も身を置いてはいたが、一向に悟りへの道は見出せない、

 

とて人里に下りましたところ、たちまちにして法悦を知ったのでした。開眼したので

 

す。民びとの日々の暮らしに触れたがために気づき得た”物の道理”なのでした。

 

 そのときに飲まされた一椀の乳粥がすこぶるおいしく感じられたことが語り伝えら

 

れています。長い間の過酷な修行ですっかりやせ細った身体には、それこそ甘露の汁

 

だったのでしょうね。その姿に同情して乳粥を差し出した村娘の名がコーヒーミルク

 

の商品名に採り入れられている事をご存知でしょうか。心優しいその娘の名はスジャ

 

ータと言うものでした。

 

 またまた長口舌になってしまいました。急いで論を結びましょう。

 

 以上に述べました幾つかの事々を心の芯から、胸の奥深くから、湧き来る熱い情熱

 

を、大志を堅く抱き擁(いだ)く者、そんなまでもの真摯な志士が知ったなら、実施

 

したなら、それは見事な結果を産むことでしょう。産み上がること必定ならん。

 

 ”物の道理”を知った者なら、ナニがないカニがない、と不足を憂うこともなく、

 

今、現在の物的資源や友々の織り成す人の資源をベースとし、一歩一歩を着実に踏み

 

進むなら、成し得ざることはなし、達し得ざることもなし。可能の不なるはあらざら

 

んなり!いざ、歩みなん!いざいざ、我行かん!いざやいざやと我、進めやも!!

 

原口風君子論

 

 『君子に安穏ありて小人に煩悶あり』

 

関連記事

アーカイブ