円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

記憶のコツ

☆『小倉百人一首』・その104

☆『小倉百人一首』・その104  97番目です。権中納言定家(ごんちゅうなごんさだいえ、通称ていか)、この 「百人一首」の選者ですね。本人が我が一首として選んだ歌ですから自信作なのでし ょう。  これも「本歌取り」で、「松帆の浦に…夕凪に藻塩焼きつつ」は「万葉集」の長歌 にあるものです。もちろんこれは男性の歌でしたが、定家さんは女性の心情として作 り変えています。技巧の見事さは流石ですね、感心しま…

☆『小倉百人一首』・その103

☆『小倉百人一首』・その103  96番目は、入道前太政大臣(にゅうどうさきのだいじょうだいじん)こと藤原公 経(ふじわらのきんつね)さんのものです。  このお人、あの道長さんに並び比べられるほどの栄華を誇った人物です。それゆえ にです、権勢高きがゆえにままならぬ衰えへの嘆きも強いのでした。  花さそふ  嵐の庭の  雪ならで  ふりゆくものは  わが身なりけり  解説です。  「桜の花を誘い散ら…

☆『小倉百人一首』・その102

☆『小倉百人一首』・その102  95番目です。前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)さんの作です。  この方、比叡山天台宗のトップである天台座主になられた仏教界では有名な人物で す。ですので、この歌も偉大な宗教家らしく、わが身を粉にして万民衆生のために尽 くしなん、という気概で詠まれたものですね。  「おほけなく」は、「身の程を知らないながら」と、謙遜の意味を持ちます。ま た、「わが立つ杣」…

☆『小倉百人一首』・その101

☆『小倉百人一首』・その101  94番目は、参議雅経(さんぎまさつね)さんです。  これも「本歌取り」の歌です。「み吉野の 山の白雪 積もるらし 古里寒く な りまさるなり」というのが本歌で、これを踏まえて巧みに詠んでいるようです。で も、そんな技巧を云々するよりも、これはこれにて、これそのままに味わいうる深い 趣が含まれていますね。  「衣うつ」は木綿の衣を木の板で打ってやわらかくすることです…

☆『小倉百人一首』・その100

☆『小倉百人一首』・その100  93番目は鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)、つまり鎌倉幕府の三代将軍であ った源実朝(みなもとのさねとも)さんの作品です。好むことなく武家の棟梁にされ たのは、若干12歳のときだそうです。28歳で横死するまで一貫して母政子の実家 である北条一族に牛耳をとられていた人生でしたから、趣味の歌作りが慰みだったの ですね。征夷大将軍であり右大臣であっても文芸好きの優男に…

☆『小倉百人一首』・その99

☆『小倉百人一首』・その99  92番は二条院讃岐(にじょういんのさぬき)さんの作品です。二条天皇に仕えた 方なのですね。お父上は源三位頼政(げんさんみよりまさ)さんといって剛の者とし て有名ですね。驕れる平家に憤慨して以仁王等の陰謀に加わった一人でした。結果 は、平家の滅亡前に自害せざるを得なかったそうな。  いや、お父さんの話ではなかったですね。これは、「石に託して恋歌を詠む」とい うような題…

☆『小倉百人一首』・その98

☆『小倉百人一首』・その98  91番目は、後京極摂政前太政大臣(ごきょうごくせっしょうさきのだいじょうだ いじん)さんの作ですね。  これも「本歌取り」のものですが、何と二つもの歌を踏まえているのでした。技巧 上手の方なのですね。その一つは、3番目に出た「あしびきの…ひとりかも寝む」で す。  「きりぎりす」は今で言うところの「こうろぎ」のことです。太政大臣までなさっ た方が狭(さ)筵なんぞで寝…

☆『小倉百人一首』・その97

☆『小倉百人一首』・その97  90番めは殷富門院大輔(いんぶもんいんのたいふ)さんという方のものです。  ここの「雄島の…」は、さる人の歌を土台にしているもので、いわゆる「本歌取 り」の技法を使っております。「雄島」は、松島湾内にある島の一つですね。また、 「あま=海女、海士=漁師」です。この歌、女性の恋心の激情をたとえた卓越さが際立 っていますね。  見せばやな  雄島のあまの  袖だにも  …

☆『小倉百人一首』・その96

☆『小倉百人一首』・その96  89番目は式子内親王(しきしないしんのう)の作品です。このお方、後白河天皇 の皇女でした。驕れる平家を追討せんとて父帝の宣旨を携えたがゆえに非業の死を遂 げざるを得なかった以仁王(もちひとおう)の妹姫ですね。  「玉の緒=魂をつなぎとめる紐=命」です。高貴な身の上ゆえに秘め忍び、隠し通 さなければならない思いが数多あったのでしょう。もちろん恋の思いもしかりです。  …

☆『小倉百人一首』・その95

☆『小倉百人一首』・その95  88番目の皇嘉門院別当(こうかもんいんのべっとう)さんの作品です。  「難波江=難波の入り江」です。「かりね=刈り根」ですが「仮寝」と掛けてます ね「ひとよ=一節(よ)」でこれも「一夜」と掛けてます。「みをつくし」は20番 目の「元良親王」のところでも出てきましたが、「澪つくし」と「身を尽くし」に掛 かっています。このように技巧を重ねうる才女だったのですね、皇嘉門院…

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