円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

記憶のコツ

☆『小倉百人一首』・その94

☆『小倉百人一首』・その94  87番目です。寂連法師(じゃくれんほうし)さんのものです。藤原定家さんの従 兄弟だそうです。  この歌、奥深い山里が夕暮れとともに深い静寂(しじま)に支配される風景を見て いるようですね。幽玄です、幻想的なのです。私の好みです。  今更ながらではありますが、「村雨=群ら雨=にわか雨」ですね。村に降る雨では ありませんよ。「ひぬ=去(い)ぬ」ですね。  村雨の  露も…

☆『小倉百人一首』・その93

☆『小倉百人一首』・その93  86番目は、かの有名な西行法師(さいぎょうほうし)さんの歌ですね。  元の名を佐藤義清(のりきよ)といいました。が、何を思ったか妻子持ちの身であ りながら23歳で出家して後は自然と旅を愛した人物としてつとに知られた西行さん の歌ですから、なにやら意味深な内容のように私には思えるのです。「月前恋」とい う題での「歌合」で詠んだものだそうですが、その対象は現実的な女性で…

☆『小倉百人一首』・その92

☆『小倉百人一首』・その92  85番目は、俊恵法師(しゅんえほうし)さんの作品ですね。  「夜もすがら」は「夜通し、一晩中」です。「閨」は「寝屋、寝室」ですね。そし て「ひま」は「隙、暇、閑」で、隙間のことですよ。決して時間の途切れや仕事のな い間だけをいうのではありませんです。   この歌は訪れて来なくなった恋人を恨んでいる女性の身になって詠んだものです。  夜もすがら  物思ふころは  明け…

☆『小倉百人一首』・その91

☆『小倉百人一首』・その91  84番は藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん)さんの作です。  これはちょっとした悟りの歌です、それも前向きな。  長らえば  またこのごろや  しのばれむ  憂(う)しと見し世ぞ  今は恋しき  解説です。  「こんなに辛い日々がつづいているのにだよ、後々になってみれば懐かしい思い出 となっているのかもしれないね。だって、悲しいことばっかりだと思っていたあの頃 …

☆『小倉百人一首』・その90

☆『小倉百人一首』・その90  83番目は、皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい)さんのも のです。  これは諸行無常を嘆いて隠遁したい気持ちを歌ったものです。いいですね、このよ うに静寂を慕う姿には幽玄なものさえ感じられます。現代の慌しい世相の中ですか ら、こんな歌にはことさら心が動かされるものです。さすがは歌聖と呼ばれた定家さ んのお父君。例の西行さんが出家したのもこの頃だそう…

☆『小倉百人一首』・その89

☆『小倉百人一首』・その89  82番、道因法師(どういんほうし)さんのものです。道因という名になにやら深 いものがありそうで文典を探してみましたが見つかりませんでした。残念です。俗名 は藤原敦頼(ふじわらのあつより)といいました。  さて、これは成就しない恋を嘆いて端的な歌ですから覚えやすいでしょう。  思ひわび  さても命は  あるものを  憂きに堪えぬは  涙なりけり  解説です。  「つれ…

☆『小倉百人一首』・その88

☆『小倉百人一首』・その88  81番目です。後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん)さんのものです。こ の人は本名を藤原実定(ふじわらのさねさだ)といい、自身も左大臣の位にあったの です。が、祖父が同じく徳大寺系統の左大臣だったのでその後を意味する「後徳…」 と呼ばれているのだそうです。  この歌は「暁にホトトギスを聞く」という題で詠まれたものです。  ほととぎす  鳴きつる方(かた)を  な…

☆『小倉百人一首』・その87

☆『小倉百人一首』・その87  80番目ですね。待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)さんの作です。  一夜をともに過ごした後に帰り去る男に送った歌ですから、艶かしくもやるせなさ がひしひしと伝わってくるようです。ね。恋しい男を射止めたことは良いのだけれ ど、射止め得た喜びなんぞは直ぐにも消えてしまって、今度は相手の心変わりが案じ られてなりませんのです。心なんて何時だって休まる暇はないのです…

☆『小倉百人一首』・その86

☆『小倉百人一首』・その86  79番目です。作者は左京太夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ)さんですね。  これは説明無用のいたって平明なうたです。なお、「月の影」とは月の光のことで すよ。月光によってできる陰ではありません。「面影」と同じような言葉の使い方で すね。  秋風に  たなびく雲の  絶え間より  もれ出づる月の  影のさやけき  解説です。  「夜空で秋風にたなびいている雲の切れ間か…

☆『小倉百人一首』・その85

☆『小倉百人一首』・その85  78番目です。源兼昌(みなもとのかねまさ)さんの作です。  この歌は「源氏物語」の「須磨」の巻を前提にしています。この中で、淡路島とは 海峡を隔てる神戸の須磨に移り住んだ光源氏が詠む「友千鳥 もろ声に鳴く 暁は  ひとり寝覚めの 床もたのもし」を踏まえているのですね。一人寝の目覚めは寂しい ものだが、千鳥の群れが鳴き交わす声を聞けば元気付けられるものだ、と歌うのでさ…

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