2010年 01月
31 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その50』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その50』 前回に論じた「辛苦」を味わうことが出来るようになったなら、所謂(いわゆる) いい意味での「清濁併せ呑む」人物と言えるのですね、つまり「濁」の中に「清」を 見出すことが出来るようになっているのですから「悟り」の度合いは高いのです。 「般若心経」で言うところの「不垢不浄」の意味合いを理解し始めているのですから ね、随分な「悟りの深み」の心境にあるのです。…
29 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その49』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その49』 さて、人間の持つ種々の能力を味わい楽しむことが出来るようになるのは、囚われ や執着から解き放たれてからのことです。 つまり、”悟りの初期境地”を経たなら、次には人生上での諸々の事柄を純粋に楽 しめるようになるものです。 このような心的状況に至ったならば、辛いことや苦しいことも、それはそれとして 受け入れ味わうようになれるのですね。「喜楽」の思いも…
27 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その48』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その48』 前回に、心象的な「色即是空・空即是色」の形を提示しましたね。その流れでいよ いよ、「般若心経」が意味する深遠な思想の核心へ、と入ってまいりました。仏教の 持つ偉大な真髄に触れ始めているのですね。 さて、仏教でいうところの「悟り」とは、執着を去り切ることです。物事に囚われ る感情思考から離れ去って心神が自由になることが望まれるのですね。 巷間(こう…
26 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その47』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その47』 このような心境こそが、「色(意識する対象)⇔無」なのですね。様々な人間欲 (「色」に感応する器官)を楽しみながらも、それに囚われることなく且つ物欲、意 欲の空しさをも確りと認識できている、そんな心象状況を得たならば、「色」と 「空」とを瞬時に行き来できることになるのですからね、これも「色即是空」、「空 即是色」の一つの形ではあるのです。 〔例えるな…
25 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その46』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その46』 と、ここまで考えてみれば自然と次の言葉が口をついてきます。 「無」とともに、日々感得する喜怒哀楽という「有」をも受け入れるなら、それこ そ本当に「空」を知ることになるのではないか、とですね。何しろ、「空」は「無」 と「有」の両方を認識することで得られる概念なのでしたものね。 つまり、「無」の観想を持ちながらも、片方では「有」をもしっかりと認識でき…
24 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その45』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その45』 さて、私たちの心身が「因縁」によって存在することには間違いないのでしたね。 そしてまた、宇宙的概念である「劫」を念頭にして省みれば、我が身の存在も 「空」と捉えることができましょう。「空の理」は理解できますものね。 実際に、フッと光果てつる宇宙の彼方へ思いを馳せたり、未来永劫の人類を観想し たりするなら、忽(たちま)ちにして我が心と精神の卑小さを…
23 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その44』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その44』 昨日に続けます。 私や読者の皆さんが、それぞれに感得する「喜怒哀楽」など、当人以外の誰にとっ ても「無」なのですね(もちろん哀苦の中にいる人を案ずる身内の人々の思いは別で すよ。ここでは、厳密な意味で言っています)。 しかしですね、それでもですね、日々の私たちは嬉しいし、悲しいし、楽しんでい るし、怒ることも多いのですよ私たちは。この世が浮世であ…
22 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その43』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その43』 そこで、私たち人間の存在をこの「永劫」と「刹那」の両極端の視点から観てみま しょう。 今、この地球上に存在する全人類は、その数を67億人とされています。私もその 中の一人です。さて、この67億人が生まれる以前には一体どのくらいの人間が生き ていたのでしょうか。また、百年前の地球にはどれだけの人が居たのだろうか。 いいえ、過去だけではありません。未…
21 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その42』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その42』 ならば「無」とされるものを、もう一度見つめてみましょう。 以前に述べました「諸行は無常なものだ」と観る虚無思想は、つまりは「人生なん て短くて儚いものなのだ、一喜一憂する価値もない、あー無情」と捉えるものでし た。 では、その反対の「有」とはどういうことなのか。 それについて考察して行く手立てが、「劫(こう、ごう)」という言葉の中に見つ けるこ…
20 Jan 2010
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その41』
☆『「般若心経」を暗記しましょう・その41』 昨日は、言わずもがなのことを綴ってしまいました。十分に精査した言葉を持って いない時点で安易に、”生命の有りように、高邁(こうまい)な理念は必要ない、極 めて日常的な食事の仕様を考えるようなものであって良いのだ”などと述べましたこ とには、きっと大きな違和感を感じられた方々も多かろう、と反省しております。 ですが勿論、基本的な思いに変化はありません…