円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

2010年 06月

☆『小倉百人一首』・その46

☆『小倉百人一首』・その46  39番です。作者は参議等(さんぎひとし)とされていますが、正確には源等(み なもとのひとし)さんのことですね。参議の地位にあったからそう呼ばれているので した。  「浅茅生の小野の篠原」は「丈の低い茅(ちがや)や篠竹生い茂る原っぱ」という 意味合いで、次の「忍ぶれど」を導き出す序文となっています。そうして、それと共 にその篠原の荒んだ風景が自分の忍ぶ恋に耐え続けてい…

☆『小倉百人一首』・その45

☆『小倉百人一首』・その45  38番目です。作者は父親が右近衛少将だったところから「右近(うこん)」と通 称された女性です。当時はこのように親の地位を呼び名にされることは頻繁にあった ことなのですね。例えば清少納言がそうですし、紫式部も然りです。  「誓いてし人」とは、「永遠の愛を誓ったあのお方」ということですね。その誓い を神仏に捧げたあなたはきっと、罰が当たって少しぐらいは苦しむべきよ、と恨…

☆『小倉百人一首』・その44

☆『小倉百人一首』・その44  37番目です。作者は文屋朝康(ぶんやのあさやす)さんという人です。22番目 の文屋康秀さんの息子ですね。  「吹きしく」とは「しきりに吹く状態」を言っています。「白露」と表現している のは秋草の葉に乗っている水玉のことで、胸元を飾る宝玉のようには細糸で連ねてい ないものだから、その清冽な風情のままに飛び散ってしまう様が妙”もののあわれ” に思えるのです。  白露に …

☆『小倉百人一首』・その43

☆『小倉百人一首』・その43  36番目ですね。清原深養父(きよはらのふかやぶ)と言うお人の歌です。なんと も妙なお名前ではありますが、でもあの有名な清少納言さんのの曽祖父だそうです。  「まだ宵ながら明けぬるを」とは、夏の夜のあまりな短さを誇張して言っておりま すね。  夏の夜は  まだ宵ながら  明けぬるを  雲のいづくに  月宿るらむ  解説です。  「夏の夜は随分と短いものだ、まだまだ宵の…

☆『小倉百人一首』・その42

☆『小倉百人一首』・その42 35番です。紀貫之(きのつらゆき)さんの作品ですね。  貫之さんが久しぶりに立ち寄った、現在でも有名な長谷寺の参詣宿の主人と交し合 った歌だそうです。かつては足しげく来てくれていたのに、このところ随分とつれな いじゃありませんか、と拗ねてみせる相手の心を「人はいさ心も知らず」とてヤンワ リとかわしているのです。この場合の「古里」は故郷ではなく、「昔馴染みの地」と いう…

☆『小倉百人一首』・その41

☆『小倉百人一首』・その41  34番目です。藤原興風(ふじわらのおきかぜ)さんの作です。  この歌は、歳をとって昔なじみの友人たちとは殆ど死に別れてしまった悲哀を詠ん でいます。  「高砂の松」は有名な兵庫県・高砂市にある「高砂の浦に生える松」を指していっ てます。「♪高砂や~…」のあの松ですよ。「知る人」とは「心を許しあえる友」と いう意味合いで言ってますね。  誰(たれ)をかも  知る人にせ…

☆『小倉百人一首』・その40

☆『小倉百人一首』・その40  33番目ですね。作者の紀友則(きのとものり)さんは「土佐日記」で有名な紀貫 之(きのつらゆき)さんの従兄弟です。  「久方の」は月や雨など天空に関係する物にかかる枕詞ですので、この場合は 「(日の)光」にかかっています。また、「しづ心」とは「静かで落ち着いた気分」 を言っていますが、良いものですね古代の言葉は。古語においては「心」の内を表現 する言葉が大変豊富ですか…

☆『小倉百人一首』・その39

☆『小倉百人一首』・その39  32番です。春道列樹(はるみちのつらき)さんのものです。春の道端に列をなす 樹々をもって姓名と称することが出来るとは、何と洒落たお人なのでしょうね。その 木立の精のような方が水や風の流れが作る風情を詠っているのですから趣が深いので す。  「しがらみ」とは、現代での一般的な使い方は個人の自由な思考や行動を阻む人間 社会の有象無象を指して言いますが、本来は水の流れを制…

☆『小倉百人一首』・その38

☆『小倉百人一首』・その38  31番です。坂上是則(さかのうえのこれのり)さんのものです。「有明」ものが 続きますね。「坂上」と聞けば、私たちは征夷大将軍だった、あの「坂上田村麻呂」 さんを思い起こしますね、そうです、是則さんはあの方の子孫なのですね。  朝ぼらけ  有明の月  と見るまでに  吉野の里に  降れる白雪  解説です。  「朝なだきの白み方が有明の月の照り返しによるものだろうと思え…

☆『小倉百人一首』・その37

☆『小倉百人一首』・その37  30番めです。壬生忠岑(みぶのただみね)さんのものです。  普段には何でもなかったことが、いったん思い出深い事柄と絡んでみると心の乱れ を引き起こすものに変じてしまうものですし、そうしてそれは男女の間の情愛編にこ そ範囲も規模も大きくなるのでした。言わずもがなのことではありますが。  有明の  つれなく見えし  別れより  暁ばかり  憂(う)きものはなし  解説で…