円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

2010年 07月

☆『小倉百人一首』・その72

相模 相模湖☆『小倉百人一首』・その72  65番目です。相模(さがみ)さんの作ですね。夫が相模守だったために相模さん とよばれたのでした。  「恨みわび」は「恨み思い煩って」で、「ほさぬ袖」は「(涙で濡れて)乾かぬ 袖」という意味ですね。  恨みわび  ほさぬ袖だに  あるものを  恋に朽ちなむ  名こそ惜しけれ  解説です。  「あなたの余りなつれなさにさ、涙をぬぐった袖が乾く暇さえないのにさ…

☆『小倉百人一首』・その71

☆『小倉百人一首』・その71  64番目です。権中納言定頼(ごんちゅうなごんさだより)と呼ばれた藤原定頼さ んの作品です。  「網代」とは、夏場によく見かける鮎などの川魚を生け捕りにする竹製の簀(す) であり、「網代木」はそれを支える棒杭です。川に霧が出るのは冬ですから、この頃 には簀はなく杭だけがあったのです。「瀬々に」ですから、幾つもあったのでしょう ね。  朝ぼらけ  宇治の川霧  たえだえ…

☆『小倉百人一首』・その70

☆『小倉百人一首』・その70  63番です。左京大夫道雅(さきょうのだいぶみちまさ)、つまり藤原道雅さんの 作です。  恋人の親御さんに逢うのを阻まれた若いお公家さんの悲恋の歌ですね。耐え忍びつ つも逢いたい思いの募る気持ちを率直に投げかけているのでした。  今はただ  思ひ絶えなむ  とばかりを  ひとづてならで  いふよしもがな  解説です。  「今はただひたすら、あなたへの強い思いを断とうと…

『近況報告』

『近況報告』  昨日は、自転車に乗って小旅行をしてきました。これは毎年行っているもので、夏 の一日を九十九里浜に沿って営まれている海水浴場の一浜茶屋で海風に吹かれながら ビールを飲んで過ごすというものです。  8時半に家を出て、目指す海岸に着いたのは11時半。大瓶4本飲んで帰途に着い たのは1時頃でした。途中に砂利のみの脇道があったのでつい昔懐かしさから乗り入 れたところ、すぐさまハンドルが砂利に…

☆『小倉百人一首』・その69

☆『小倉百人一首』・その69  さー62番目は、清少納言(せいしょうなごん)さんの作品です。  「夜をこめて」とは「夜の深まり込む頃」の意味です。「はかるとも」は「図ると も」であり、中国の「史記」に載っている有名な故事の函谷関に於ける「未明の鳥の 鳴き真似」を指して言っていますね。清少納言は漢籍の教養も高かったのです。従っ てここは、「函谷関の故事の鳥の鳴き声でだまそうとしても」となります。「逢…

☆『小倉百人一首』・その68

☆『小倉百人一首』・その68  61番目です。伊勢大輔(いせのだいふ)さんという今回も女の人の歌です。宮中 に奈良からたわわに花をつけた八重桜の枝が届けられたときに歌ったものです。  「いにしえ」に「けふ(今日)」を、「八重」に「九重」を対比させた技巧が見ら れます。  「九重」はまた「宮中」をも意味します。昔の中国では王城の門を九重に造る制度 があったと私の愛読書「広辞苑」に書いてあります。です…

☆『小倉百人一首』・その67

☆『小倉百人一首』・その67  60番です。作者の小式部内侍(こしきぶないし)さんは和泉式部の娘さんでし た。  「いく野」は「行く」と「生野」をかけていますし、「ふみ」は「踏み」と「文」 を掛けています。そうして皆さんご存知の「天の橋立」は母和泉式部の居る「丹後」 にあって、しかも「大江山」はそこへの道筋です。  で、この歌は、「小式部さんよ、あなたはお母さんほど歌は上手ではないでしょう から、…

『近況報告』

『近況報告』  昨日の7月24日発売の雑誌に私を取り上げた記事が載っておりますので、ご覧い ただければありがたいです。  雑誌名:「BIG tomorrow 9月号」  出版社名:(株)青春出版社  定価:650円  129頁目に控えめで遠慮がちに出ておりますので、目立ちませんが。 …

☆『小倉百人一首』・その66

☆『小倉百人一首』・その66  59番目ですね。今度は赤染衛門(あかぞめえもん)さんの作品です。  来るといっていながら来なかった恋人のため恨みの一夜を過ごしてしまった妹に代 わり、相手の男に宛てて送った歌だそうです。  「やすらはで」は「ためらわずに」ということです。「やすらう」には一般に使う ところの「休む、休息する」の他に、「ためらう。ぐずぐずする」という意味を持っ ています。で、この場合は…

☆『小倉百人一首』・その65

☆『小倉百人一首』・その65  58番です。作者は大弐三位(だいにのさんみ)さんのものです。今回も女性です が、女性作のものがしばらく続きます。大弐三位とは、夫が大宰府の長官である三位 太宰大弐の位にあったことからの呼称です。  これは、昔の恋人に僕を忘れてしまってはいないかい、と問われての返歌だそうで す。「有馬山」と「猪名の笹原」は共に兵庫県にあって、ペアで歌枕にされたのでし た。そよそよと吹…