円周率世界記録を達成した原口證が、自らの人生経験から得た教訓やコツについて、書き綴るページです。

☆ 10)「写し取り」の法

☆ 10)「写し取り」の法  アフリカには、僅かの間に目にした物を詳細に記憶できる青年がいる。あるテレビ番組でのことだが、自閉症の症状を持つこの超能力者が東京タワーの展望台に登り、そこから目にできる360度視界の景観を30分ほど見続けた後、スタジオに戻ってボード上にその風景を再現して見せるのである。建物の窓々を一つひとつ丁寧に描き上げる細やかさが、それは見事なものだった。 だがだ、普通人でもそれな…

☆ 9)「コンテナ列車」の法

☆ 9)「コンテナ列車」の法  4)項で「一字取り」の法を披露した。これは字面通りの文字取りであるから文章や言葉遊びに親しむ傾向のある者にはやり易い方法である。だが、そうではない映像や絵画など視覚的分野が得意な人々にはやや苦手とされよう。そのような向きに考えたのが当法ある。色々なものが入っているコンテナを載せた貨物列車の連結から想を得たものだ。 トランプの覚え込みを例に採り入れる。よく切られてラン…

閑話休題(ちょっと休憩です)

《 閑話休題(ちょっと休憩です)  さて今回、開陳している記憶に関する研究論文の中間部分とおぼしきこの時点で再確認しておきたいのですが、初期時に私が強調して述べている、記憶は”気置く”、ということを思い起こして欲しいのです。 ”気を置く=心が動く=情動=意思=気置く=記憶”ではありますが、この気置くの動きに更に積極性が加わった形となる”意志”を添えたならば”創造”性が芽を出してくるはずなのです。 …

☆ 8)「ストーリー化」の法

☆ 8)「ストーリー化」の法  碁打ち・将棋打ちを傍から見ているとその終局後が面白い。黙々とした打ち合いの後、両者が俄かに能弁となる時を持つのである。盤面の流れを遡ってあれこれと吟味しあう会話が活発なのだ。特に負けた方の、「ここが不味かった」「あそこの受けが敗因だ」等とひとしきり喧(かまびす)しいのである。それを勝ち手がニヤニヤしながら「そのようだね」と軽く受け流すのだ。 つまり対局中の盤上の石や…

☆ 7)「亀の六角」の法

☆ 7)「亀の六角」の法  今回は会社での会議の顛末(てんまつ)を的確に記憶する方法である。議題となった内容の所謂(いわゆる)5W1Hである”話の六要素”をしっかり把握しておけば後の仕事にその記憶が大きな力を発揮することになるはずだ。 亀の甲羅を思い起こしていただこう。亀甲模様は六角をしている。その角それぞれにその六要素をぶら下げるのである。否、ぶら下がった状態を想像して置くのだ。そうしておいて、…

☆ 6)「デフォルメ」の法

☆ 6)「デフォルメ」の法  数多の芸術家は己が作品の鑑賞性を極度に意識する。観る者の心を掴もうと企てるのである。専ら風景を描く画家だとしても決して見たままの通りに描き上げはせぬもので、印象的に細工する。 これを自分が自らやってみれば良い。例えば奈良の東大寺など旅先で目にした古刹の重厚な大屋根が一瞬の竜巻で吹き飛んでしまったとでも想像してみるのである。さすれば壊れた後の社会の騒ぎも偲ばれる等、その…

☆ 5)「置き換え」の法

☆ 5)「置き換え」の法  次に述べる話は私事であるが格好な例なので記憶の仕方の一法として取り入れる。 ずい分と昔のこと、運送業を営む筆者の従兄弟が交通事故に巻き込まれた事があった。今は亡き我が母が甥の大事とばかりに数㎞も離れた現場に徒歩で出向き、見てきて話すその内容の詳しかったこと。これが見知らぬ他人の事件だったなら勿論興味は湧くまいし、偶(たま)さか目にしたところで詳しくは記憶しまい。 また、…

☆ 4)「一字取り」の法

☆ 4)「一字取り」の法  憶え込みたい物の頭部分を繋げて文章にすると面白い物ができる。格好なオマジナイになるのだ。 例えば、家人に頼まれた買い物が「ピーマン、なす、きゅうり、トマト、りんご、さとう、みそ、しょうゆ、たまご、」だったなら、「ピー・な・きゅう・り・さ・し・み・ト(ッ)・た」として商店への道筋で時折、唱えて置けば怱々(そうそう)は忘れぬものだ。 「一字取り」の法とは言っているが「きゅう…

☆ 3)「名付け・題名付け」の法

☆ 3)「名付け・題名付け」の法  日常毎の些細な出来事は直ぐにも忘却の彼方に雲散霧消してしまうものだ。その後に思い出すことなんぞ勿論のこと皆無に近い。 だがだ、「名付け、題名付け」すると不思議に忘れぬようになる。 散歩中に見掛ける田んぼ脇の草刈り人には「草刈ますおさん、ご苦労さんです」と有名な俳優になぞらえて心の中で密かにねぎらいの思いを伝えるのである。 日没の薄暮れの中にひっそり風に揺れて健気…

☆ 2)「間違い技」の法

☆ 2)「間違い技」の法  覚えたいことをワザと間違えてみるのだ。初対面の方が板倉さんなら”板垣さんだったっけ?”、幕末の大老は”松平春嶽ではないのか”という風にだ。また私の名前の「原口あきら」を覚えやすくするなら、”あきらめる腹”とでもすれば良い。 妙なやり方ではあるが一ひねり分の心の動きが生じるから結構、記憶する。立派な一つの技と呼べるものではあるから「間違い技」と名付けている。  余談だが、…